公務員の作家活動は副業として認められるか

【経験者実例】公務員の作家活動は副業規制されるのか?

公務員の作家活動は副業として規制されているのかを、簡単にまとめていきます。「公務員」副業求人検索結果

 

【公務員で作家になった方の実例】を踏まえ、公務員の作家活動における注意点を解説していきます。

公務員は副業で作家活動を行って良いのか?

結論から言うと、公務員は副業として作家活動ができます。

 

作家活動は営利目的というよりは「表現」や「趣味」の範囲の活動であり、公務法による規制の対象外とみなされているからです。

 

また、肉体的に疲労するものではなく本業への影響がほとんどないことも理由の一つでしょう。

 

ただし、執筆内容が守秘義務に抵触したり、公務員の信用失墜に繋がる場合には、法律違反となる場合があるため注意が必要です。

公務員が守るべき3大原則

公務員として作家活動をしていた経験者の実例一覧

過去に公務員でありながら、作家として有名になった事例もあります。具体的に見てみましょう。

 

立松和平さん:宇都宮市役所職員
『卵洗い』で野間文芸新人賞受賞 『道元禅師』や『遠雷』なども

童門冬二さん:元東京都庁職員
歴史小説家として活動

篠田節子さん:元八王子市役所職員
『女たちのジハード』で直木賞受賞

三崎亜記:福岡市職員
『となり町戦争』で小説すばる新人賞受賞

 

この事例から分かることは、公務員をしながらプロ作家になることは可能ということです。本気でプロの作家を目指したい方は、過去に活躍した作家をロールモデルとしても良いでしょう。

公務員が副業で作家活動を行う際の注意点

上記の通り、作家活動は副業として行うことはできますが、3つの注意点もあります。

任命権者の許可を得よう

一つ目は、作家活動を本格化させる(本を出すなど)場合は、必ず任命権者の許可を得るということです。

 

許可を得ずに行った場合、法律違反として処罰を受ける可能性があります。

守秘義務を厳守しよう

二つ目は、守秘義務を守ることです。公務で得た情報を外部に漏らしてはいけません。

 

守れなかった場合、公務員法違反として処罰が下されます。

本業に支障をきたしていはいけない

三つ目は、本業に支障をきたしてはいけないことです。

 

創作活動は、身体的にはあまり体力を消耗するものではないですが、精神的な消耗は大きいと言われます。

 

本業の公務を行う上で、副業である作家活動が悪影響となることが分かれば、禁止されるでしょう。自己管理はもちろん、活動の範囲を決めておくことが大切です。

作家活動の副業をバラさないための対策

公務員法で規制されていない「作家活動」ではありますが、副業として行う場合、上司・同僚など周りからの目線が気になる人も多いでしょう。

職場の環境によりますが、万が一のためにも「作家活動」の副業をバラさないで行うべきケースもあるはず。具体的な対策を紹介します。

対策⑴住民税の変動を経理にバラしてはいけない

副業の収入分が加わることによる、住民税が変動してしまうことで、副業を疑われる可能性があります。

 

差額によってがバレないためにも、確定申告の際に副業所得分の住民税の徴収方法を「給与から差引き」(特別徴収)ではなく、「自分で納付」(普通徴収)にチェックしましょう。

対策⑵口伝えで広まるリスクは大!絶対に口外はしない

副業に関わる「仕事内容」「副収入」などの話は避けましょう。無意識で話してしまう可能性をなくすためのポイントは以下の通りです。

 

副業に限らず、プライベートに関わる話は慎重に

副業を行っていると、「私生活」が変化します。ちょっとした趣味の生活習慣などの話をきっかけに、思わぬ部分から周りの指摘が生まれる可能性があるのです。

 

職場の環境(人間関係・立場)によりますが、基本的には公務の話を中心にコミュニケーションを取るスンタンスを取りましょう。

 

話してはいけない言葉リストを作成する

無意識での口外を回避するために、日常から「禁句ワード」を設定しておきましょう。

 

「作家活動」はもちろん、「作家」「暇な時間」「漫画」など副業を連想される言葉を禁句ワードとして覚えおくことで、仮に話をしてしまっても、設定をしていることで「これ以上は話すまい」と慎重になれるはずです。

公務員でもできるおすすめ副業一覧

作家活動以外でも公務員が行える副業範一覧は以下の通りです。

 

申請・許可不要な公務員向け副業
不動産投資
株式投資
家業の手伝い
本業関連の仕事

申請・許可が必要な公務員向け副業
講演・講師
執筆活動
フリマアプリ(不要なものを売る)

条件次第で申請・許可が必要になる公務員向け副業
小規模農業

グレーゾーンの公務員向け副業
アフィリエイト
クラウドソーシング
同人活動

 

公務員でもできる副業のおすすめでは、各副業の許可範囲・注意点の詳細をまとめています。

公務員の副業は「法律」と「原則」で規定されている

公務員の副業は「法律」と「原則」で規定されています。

公務員の副業禁止を規定している2つの法律

公務員の副業禁止については、「国家公務員法」「地方公務員法」の2つの法律で以下のように記載されています。

国家公務員法 第103条
職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。
国家公務員法 第104条
職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。
地方公務員法 第38条
職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。

要は、営利目的の活動(自営業・会社員)や団体に関わること(顧問・補佐・役員)は禁止、ということです。

 

言い換えると、「いつどんな時でも営利に関わってはいけない」ということになります。

 

※ちなみに、一般的なサラリーマンにはこういった規制がありません。なぜなら、サラリーマンの雇用契約は勤務時間内での仕事を契約しているだけであり、あくまで勤務外の時間は自由である、という前提があるからです。

公務員の副業は国公法の「原則」で規定されている

公務員だけの存在する3つの原則が、公務員の副業範囲を規定しています。

国公法 第99条:信用失墜行為の禁止
本人は勿論、所属する職場、公務員自体のイメージを壊さない、信用をなくさない
国公法 第100条:守秘義務
本業の秘密が副業などを通して外部に漏れないようにする為
国公法 第101条:職務専念の義務
精神的・肉体的な疲労などにより、本業に支障が出ないようにする為

公務に従事する者として信用を無くさず、秘密を保持し、本業への支障をきたさない。三つの原則は破ってはいけないことを理解しておきましょう。

許可を得ずに副業をした場合の処分例

上長の許可を得ずに副業をしてしまい、それが発覚すると処分が下されることがあります。

 

免職
公務員の職を失わせる処分。
停職
一定期間の職務禁止。
減給
給料が減る。多いときで10分の1まで。
戒告
口頭注意、戒告書通知など、軽めの処分(記録は残る)
訓告
口頭注意のみ(記録が残らない)
厳重注意
軽く注意を受ける。最も軽い処分。

 

それでは実際に処罰を受けた例をいくつか紹介します。

公務員の副業がバレた処分・罰則の事例

過去の公務員の副業に関する処分が起こった事例を紹介します。

 

市役所の職員が水田耕作:停職6ヵ月
県庁の職員がバイク屋でアルバイト:免職
市役所の職員が清掃アルバイト:減給
市農政課の職員が新聞配達:減給6か月

 

【違法事例】公務員の執筆副業が問題となった理由
【違法】公務員のアパート経営|許可なし不動産賃貸で3か月の減給処分

公務員でも副業が許される範囲

公務員が許される副業の範囲は、以下のようになります。

 

・営利目的でない活動
・国の仕事に従事する者として、信用を失くさない(モラルを守っている)活動
・外部に秘密を漏らさない活動
・本業に支障をきたさない活動
・任命権者の許可を得ている活動

 

法律上の副業規制はあくまで原則であり、公務員でも行える副業は存在します。

 

その中でも、許可が必要な兼業と必要でない兼業があり、許可が必要な場合は自営兼業承認申請書の提出が必須になることを覚えておきましょう。

まとめ

公務員の副業は原則禁止とされていますが、作家活動は可能であることが分かりました。

 

実際に公務員をしながら作家デビューを果たした実例も多くあり、希望を感じた方もいるかと思います。しかし、忘れてはいけないのはプロの作家として成功する人はほんの一握りということです。

 

本気で目指すのであれば、覚悟を持ってチャレンジしてください。その際は、「許可を得る」「守秘義務を守る」「本業へ支障をきたさない」という3点は徹底しましょう。

公務員の作家活動は副業として認められるか